ベルリン事情

世界から注目を集めるスタートアップ都市「ベルリン」と、その理由とは?

世界的なスタートアップ都市としてまずはじめに思い浮かぶ都市は「シリコンバレー」でしょう。

ところが、現在、欧州最大級のスタートアップ都市として「ベルリン」が注目されていることをご存知でしょうか。

ベルリンは、シリコンバレーをはじめ、他の欧州諸国よりも物価が安く起業家にとって魅力的な都市です。

一方でエンジニアの給与水準は、2019年のStartup Genomeのレポートによると東京はもちろん、パリやロンドンよりベルリンが高く、優秀なエンジニアが集結しています。

また、スタートアップに従事する従業員の約半数は外国人であり、国際性の高いベルリンのスタートアップ界隈では、英語が使われており、海外展開を視野に入れたサービス開発が行われています。

「ベルリン」はユニコーン企業を次々に輩出している

ベルリンは、シリコンバレーをはじめ、他の欧州諸国よりも物価が安く起業家にとって魅力的な都市です。

2014年、ベルリン生まれのITスタートアップ「Rocket Internet」が欧州最高額で上場して注目を浴びました。

それ以来、クリエイター向け音楽配信アプリの「SoundCloud」や写真共有アプリの「EyeEm」、古車販売プラットフォーム「アウト・アインツ」など、時価総額が数十億ドルを超えるユニコーン企業がベルリンを拠点に次々と輩出されています。

現在ベルリンには、およそ17万社のスタートアップが存在し、65万人の雇用を生み出し、毎年500社以上ものスタートアップが新規に登記されています。

一方でエンジニアの給与水準は、2019年のStartup Genomeのレポートによると東京はもちろん、パリやロンドンよりベルリンが高く、優秀なエンジニアが集結しています。

また、スタートアップに従事する従業員の約半数は外国人であり、国際性の高いベルリンのスタートアップ界隈では、英語が使われており、海外展開を視野に入れたサービス開発が行われています。

ベルリンのスタートアップには国内外から資金が集まっている

ベルリンにおけるスタートアップへの投資額は総額39億ユーロ(日本円にして約4,620億円)に及び、スタートアップに巨額の資金が集まるスタートアップエコシステムが形成されているのです。

そして、ベルリンのスタートアップには現地VCのみならず、国外のVCが注目し積極的に投資をおこなています。ここからもベルリンのスタートアップが国際的に評価されていることが理解できるでしょう。

例えば、ドイツのユニコーンスタートアップであるAUTO1 Group(中古車取引プラットフォーム)は、ロンドンを拠点とする「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」、フランスの「BNP Paribas」、米国の投資銀行「ゴールドマン・サックス」「J.P.モルガン」などから調達をしています。

また、モバイルバンキングのN26も、世界で3番目に大きな投資会社と言われるシンガポールの政府投資公社「GIC」、米国で著名なVCである「Battery Ventures」、中国の「騰訊控股(テンセント・ホールディングス)」など海外VCから調達をしています。

ベルリンがスタートアップ都市として注目されている3つの理由

ではなぜ、ここまで「ベルリン」が世界的なスタートアップ都市として注目されているのでしょうか?主な理由は以下に記載する3点です。

①:ベルリンのスタートアップは約半数が外国人で、界隈の公用語は英語!

ベルリンでは、ドイツ国内外から優秀な人材が集まり、スタートアップの従業員数のなんと47.7%が外国人と、国際性が非常に高いのです。

なおかつ、ベルリンのスタートアップ界隈の公用語は英語であり、ミートアップやイベントはほとんど英語で会話がおこなわれます。

それ故に事業開発もグローバル展開を当然のように目指しており、ベルリン発の世界的なスタートアップが生まれるのは、こうしたグローバル視点を持つ人材が多く集まっているという背景があります。

②:ベルリンの物価はシリコンバレーの50%以下!事業開発コストを下げられる

ベルリンが、多くの起業家やVCを惹きつける理由として、物価の安さが挙げられます。
生活費は、スタートアップ都市として有名な米国のシリコンバレーがあるサンフランシスコの50%以下です。

また、ロンドンなどの他の欧州の都市に比べて家賃が68%、生活コストは47%安いとも言われ、開発コストを大幅に削減できる点で注目されています。

家賃や生活コストを押さえることで、開発や人材により多くの資金を投下でき、新規事業が育ちやすい環境が生まれているのです。

③:教育やアートが盛んで優秀な人材が世界中から集まる

ベルリンには100以上の⾼等教育機関と、70の研究機関があり、約20万⼈以上が高等教育を受けています。さらに、アートやデザインを教える専門教育も盛んで、優れた技術者やUI/UXに精通したデザイナーが世界中から集まっているのが特徴です。

2017 年の 「Startup Genome」 によるエコシステム・ランキングでは、⾼度な⼈材の豊富さという項⽬でベルリンはシンガポールに続いて世界第 2 位にランクインするほど、人材の優秀さに定評があります。

④:成功した起業家が次世代に知識を共有する土壌が育っている

ベルリンの自由でオープンな文化が根付いており、早期に成功した起業家は、若手起業家に対して、経験や知識を共有したりVCを紹介したりする風土があります。

また、年間400ものスタートアップ向けイベントが開催され、100以上あるコワーキングスペースではピッチイベントやハッカソンにより若手起業家の発掘がおこなわれています。

このように、経験や知識を若手に還元するエコシステムが成熟していることもベルリンがスタートアップ都市として多くの起業家を惹きつけるポイントになっています。

グローバル人材の育成や、事業展開の拠点として「ベルリン」を選ぶ日本企業も!

日本企業の中にもベルリンのスタートアップ環境に魅力を感じる企業が増えてきています。

例えば、ベルリンのレストランの予約サイト「Quandoo」に2014年10月のラウンドで投資し、翌年には2.2億ドルで買収したリクルートホールディングスは、若手エンジニアをベルリンのスタートアップに派遣する「Berin-Tokyo Project(BTP)」というプログラムを行いました。

国際的なベルリンのスタートアップで実際に業務を経験することで、将来的にリクルートグループをグローバルに牽引する人材を育成することを目指しています。

他にも、日本のUI/UXデザインで有名なグッドパッチは、2015年にベルリンにオフィスを構えてグローバルな事業展開を開始しています。オフィスコストが安く、次々に新規事業が生まれるベルリンは魅力的な環境なのでしょう。

また現在注目が集まるHRテックのUniposも、2019年正式にベルリンに参入しています。

実際に、ベルリンのスタートアップでの就業体験を通じてグローバル人材を育成することもできる!

実際にドイツ、特にベルリンのスタートアップでの就業経験を通じて、社内にグローバル人材を育成する方法として、「bistream/バイストリーム」のドイツ研修プログラムに参加するという方法があります。

bistream/バイストリームは、経産省直轄で海外進出支援をするJETROがドイツ・ベルリンのローカルパートナーとして指定し、日本人が運営している企業です。

働き方改革の導入や実践にお困りで、ベルリン流のマネジメントについて聞いてみたいという企業担当者様はお気軽にご相談ください。

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