ベルリン事情

EU最大級のスタートアップ都市ベルリンの注目ベンチャー企業5選

新しいビジネスモデルを創り上げて、事業を成長・発展させる会社形態である「スタートアップ企業」が近年増加しています。特に、シリコンバレーに次ぐスタートアップ都市としてドイツ・ベルリンが台頭しています。

理由の一つに、ベルリンは首都であり観光地としても有名であるにも関わらず、比較的物価が安く、生活費が安く抑えられるので、スタートアップ企業が集まりやすいことが挙げられます。

また、様々な人種が暮らす多文化共生が根付いていることや、技術開発系のみでなく、芸術やクリエイティブ関連の活動が盛んなことから、スタートアップ企業にとって、革新を生み出しやすい環境が整っていることも、ベルリンにスタートアップ企業が集まる理由と言えます。

今回は、EU最大級のスタートアップ都市であるベルリンにおける注目されているベンチャー企業を5つご紹介します。

①:オンラインバンキングを提供するN26

N26は、ベルリンのFintech(フィンテック)スタートアップのオンラインバンキングです。
Fintechとは、金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた言葉で、金融サービスと情報技術を結びつけた様々な革新的な動きのことを言い、ベルリンが本拠地となっています。

N26はFintechの代表格であり、口座開設から振込や海外送金など全ての口座管理機能がスマートフォンで完結しています。
アプリを利用して、誰でも審査なしで簡単に銀行口座が開設できます。

また、マスターカードのデビット機能付きカードが無料で発行できたり、スーパーでの現金引き出しも可能になっている他、英語にも対応しているため、サービス開始から1年間で利用者が10万人を突破しています。

②:高齢者ケアサービスを提供するCareship

Careshipは、介護を必要とする家族と介護者を結びつける高齢者ケアサービスです。
ドイツは日本と並んで高齢化が深刻な国の一つであり、2050年には、介護を要する人の数が現在の2倍になることが予想されていますが、日本と同様に介護者の数が足りておらず、介護者を見つけるのがとても困難な状況です。

そのような状況の中で、介護を必要とする家族と介護者をオンラインで結びつけるサービス、Careshipがベルリンで誕生しました。

介護を要する人と言っても、どの程度まで介護を必要とするかはその人によって異なり、家族がどの程度介護に携わることができるかは家庭によって様々であるため、介護を要する人、そしてその家族にとって最適な介護が求められます。

また、Careshipは、有資格者のヘルパーによる介護のみでなく、無資格者であっても、料理や買い物など、高齢者と共に過ごすことを目的としたサービスも提供しており、介護を必要とする家族と介護者を幅広くサポートしています。

介護を行う場所や時間、頻度、依頼する仕事内容など、細かな要望にも応えられるサービスを提供し、最適な介護者をマッチングするCareshipは、高齢化社会における様々な問題解決の手段となりうるサービスです。

③:国際物流をオンラインで管理するFreightHub

FreightHubは、国際物流をオンラインでリアルタイムに一元管理できるシステムを提供している、ベルリンに拠点を置くスタートアップ企業です。

国際物流は、適切な取引先を選択し、情報を交換し、荷物を積んでいる船や飛行機の現状を把握する必要があるため、スムーズに実行することがとても大変であると言えます。

しかし、FreightHubを使用すれば、電話などでアナログに行っていた作業を1つのダッシュボードで確認することが可能になります。そのため、全ての配送やサプライチェーンの現在の状況が、簡単に目視できるようになります。

稼働中の船や飛行機が現在どこにいるのかをマップ上で表示する「カーゴ・トラッキング」という機能が搭載されているため、寄港中・運送中といったことが把握しやすく、倉庫までの距離も示してくれるので、売上予測も立てやすいです。また、遅延予測も確認可能となっており、国際物流における幅広いサポートを提供しています。

④:レシピ付きの食材宅配サービスを運営するHello Fresh

Hello Freshは、新鮮な食材や調味料をカットもしくはサイズを計測した調理できる状態で自宅に届けてくれるサービスで、ベルリンに拠点を置いているスタートアップ企業です。既にユニコーン企業としても大きな評価を得ています。

カロリーや調理工程の難易度、味付けの好みなどでレシピを選択できるので、アレルギーや食べ物の好き嫌いがあった場合も柔軟に対応できるため、買い物や献立を考える時間の取れない人に大変人気のサービスとなっています。

また、HelloFreshは、人々が食べたいと思うメニューを予測するためにグーグルの「キーワードプランナー」を活用し、検索ワードや特定の時期にトレンドになりそうなものを把握することや、100万人を超える顧客のビッグデータから、様々な食材を組み合わせるための参考情報を得ることで、多種多様なメニューを考案しています。

⑤:室内菜園で野菜を栽培するシステムを提供しているInFarm

InFarmは、屋内のあらゆる場所で「垂直農法」を可能にするシステムを提供しているスタートアップ企業です。

この垂直農法システムは、「毎日半永久的に収穫すること」をコンセプトに開発され、有機栽培で垂直農法を行うためのセット一式を提供しています。

ケースに入ったこのセットは、作物を育てるためのLEDライトが搭載されています。また、水やりは自動化されていて、肥料の補充はカートリッジの交換で完了します。
そして、セットを設置した屋内の農場内に並べられたセンサーは、InFarm社とクラウドコンピューターでつながっており、栽培に関するデータを収集しています。データを基にリモートで作物の状態を観察し、温度を最適に調整しています。

InFarmは、このシステムと管理を月額で提供しており、顧客と共に「どんな野菜をどれくらい育て、いつ収穫するのか」を計画した上で、味や風味、栄養価がしっかりと引き出せるように24時間遠隔で管理・ケアし続けています。

栽培スペースを垂直にすることで、一般的な農地の0.5%の面積で同量を育てることができ、水や肥料の削減にもつながります。

新鮮で安全な野菜を消費者のすぐそばで生産することができるInFarmのシステムは、野菜が消費者の元に届くまでの仕組みを変え、都心生活においての自給自足を可能にする画期的なものと言えます。

日本からの資本が入っており、2020年には東京に進出予定の現在注目されている企業です。

ベルリンのスタートアップ企業は新しい、独自の発想から誕生している

EU最大級のスタートアップ都市であるベルリンのベンチャー企業を5つご紹介しました。
どの企業も、タイムリーな問題を抱えた現状を解決していく手段となるような、新しいシステムを独自で構築しているといえるでしょう。
ベルリンのスタートアップ企業が解決しようとしている問題は、そのまま日本においても同様に存在する課題であり、同様のソリューションやサービスは日本でも役立つものばかりです。

ベルリン発祥のスタートアップはグローバルに展開する企業が多いため、日本に進出する日もそう遠くないかもしれませんね。

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