海外進出ノウハウ

海外研修の目的を理解していますか?海外研修に成功する企業の特徴とは

近年、シリコンバレーに次ぐスタートアップ都市としてエストニア、ベルリン、オランダ等といったヨーロッパでの研修が増えてきています。

しかし、その一方、受け入れ先の海外企業からは「講演会の質疑応答では誰も質問をしない」「会社のロゴの前で記念写真を撮って満足して帰る」などまるで観光客のような日本人サラリーマンの視察をお断りする企業も増加しています。

やみくもに海外に赴いたり受動的な参加では、何も学ぶことができません。

企業が社員を海外研修させる際に重要なことは「海外研修の目的とその後のアクションを明確化する」「アクティブに研修に参加する」ということです。海外のスタートアップ企業で何を学ぶのか、

そのためにどういう態度で参加するのか、そして帰国後どのようにビジネスに活かすのかを明確にしておく必要があります。

今回は、海外研修を活かしてビジネスの成長に成功している日本企業の事例を参考に、海外研修の目的や成功のコツについて解説します。

海外研修には「海外視察」「海外インターン」などがある

企業がおこなう海外研修の種類は、主に「海外視察」と「海外インターン」があります。

「海外視察」とは、海外拠点の企業に訪問し、社員の働き方を見学しながら、業務の進め方や手法を学ぶといったものです。現地の企業の担当者について回りながら、見聞を深めるというやり方です。

そして「海外インターン」とは、社員が海外拠点の企業で実際に働くというものです。

新しいビジネスモデルで成長を目指すスタートアップ企業でのインターンシップは、社員一人一人の仕事に対する生産性を向上させることが求められるため、個人の積極的な参加により、成長が促されます。業務を改善するための新しい仕組みやルール作りを主体的におこなうことができ、会社の成長に伴って、リーダーシップを発揮する機会も増えます。

また、人数の少ないスタートアップ企業では、自分の代わりなどいないため、社員一人一人が、担当している業務分野のトップであるがゆえ、自ら判断力を発揮して業務に取り組むことができます。

さらに、スタートアップ企業は社長との距離が近いため、意思決定がどうなされるかを学び、スピード感を持って仕事をすることができます。

このようなスタートアップ企業においてインターンシップをすることは、社員自らが仕事のやり方を密接に学ぶことができるため、責任感や自主性を培ったリーダーを育成することができます。

海外研修を成功させる4つのコツ

せっかくの貴重な海外研修経験も、帰国後にきちんと活かすことができなければ、その海外研修は成功したとは言えません。社員の経験を企業の成長に活かすためには、海外研修をおこなう目的とその後のアクションを明確化することが大切です。

それでは、海外研修を実りのあるものにし、海外研修を活かしてビジネスの成長に成功させるにはどのようなことが必要なのでしょうか。ポイントを4つ紹介します。

①:海外研修は目的ではなく手段と捉える

日本企業の行う海外視察は、約1、2週間といったケースが多いのですが、その限られた期間内で「こういうことを学ぶためにこの企業を訪問し、担当者からこういった話を聞いて、帰国後こうやってビジネスに活かす」という具体的なプランもなく海外までやってくる企業が多いという現状があります。

海外視察を通して、自社でどういったことに取り組みたいのかという目的がない海外視察は、海外視察をすること自体が目的となっていて、観光旅行と変わりがないものになってしまいます。

また、海外インターンにおいても、目的を持たずに、現地社員から言われたことだけをする受け身の姿勢では、何も得ることが無いまま帰国することになってしまいます。

大切なことは、海外研修をすること自体を目的とするのではなく、海外研修という手段を使って、自社にてどんなことを成し遂げ、ビジネスに活かしたいのかといった目的とその後のアクションを社員の共通認識として明確にすることです。

例えば、自社の働き方改革を一新することを目的として、海外視察にて海外スタートアップ企業のワークライフバランスや働き方などを学ぶことができれば、帰国後、視察で得た新たな働き方を実践することができます。

また、若手社員のマネジメント力を強化することを目的として、海外スタートアップ企業でのインターンにて実際にリーダーシップを発揮する経験をさせたり、業務における提案から実行までのスピード力を上げるために、インターンにて海外スタートアップ企業のスピード感を学んだりすることもできます。

このように、自社の発展につながる目的を持ってアクティブに海外視察や海外インターンをすることで、そこで得られたことを自社の組織改革に活かすことができます。

②:事前リサーチを入念におこなう

目的と自社でのその後のアクションを明確に掲げたのちは、それ実行するためにベストな企業を選定し、その企業、そして国を徹底的にリサーチする必要があります。

海外研修の目的が、自社と同業種の海外企業における業務の手法の違いを確認したいといったものであれば、同業種を選定することがベストです。

しかし、海外スタートアップ企業の働き方やオフィス環境などを学びたいといったものの場合は、必ずしも同業種にこだわる必要はなく、あらゆる業種の中から先進的な働き方改革を実践している企業を選定することがベストといえます。

また、現地でスムーズに活動ができるよう、移動手段を確認しておくことや、現地の方々と仕事をする上でおさえておきたい国の文化や宗教についてもリサーチしておくことが必要です。

研修期間を両社にとって有意義なものにしていくために、現地でアクティブに効率良く活動できるよう事前リサーチをすることは極めて重要です。

③:現地で意思決定をできるようにしておく

日本企業の海外視察団は、具体的な物事の判断が遅いと言われています。「最終判断は、日本に帰国後、決済権限者の承諾を得てから」ということが多いのだそうです。日本の企業にありがちなことであると言えますが、海外視察をする機会というものは、そう何度もあるわけではありません。

せっかく現地担当者とミーティングを重ねても、そこで判断できなければ「何のために日本から来たのか」と思われてしまいます。

具体的に進めたい事柄がある場合は、決済権限を持つ者が視察に同行する、もしくは決済権限を視察団に与えることが必要です。

実りのあるアクティブな海外視察を実行するために重要なことは、自社の発展のためにどんな目的を持って、どこの企業へ海外視察をおこなうのかを明確にし、スピード感を持って取り組むことです。

スピード感にあふれた海外のスタートアップ企業で得られたことは、自社における組織全体で活かすことができ、組織改革につながります。

④:公演やプレゼンをしてもらう際は聞きたい内容を明確にし、必ず疑問点はその場で聞く

公演やプレゼンを依頼する際は、聞きたい内容を具体的に提示するようにしましょう。受け入れ側の企業担当者もどのような話をすればいいのか分からないため、両社にとって意味のある視察であったとは言えない結末になります。

聞きたい内容は当然ですが事前に明確にしておきましょう。

また、疑問点があれば後で質問したりせず質疑応答の時間に聞くようにしましょう。恥ずかしいなどという理由で公演後の相手の時間を奪うことは海外において許されることではありません。

実りのある海外研修は目的の明確化から

海外視察やインターンシップといった海外研修を成功させるためには、自社の今後の発展のために海外のスタートアップ企業から何を吸収したいかを明確にし、アクティブに研修に参加することが重要です。

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